看護師が転職して小さい病院から大きい病院へ移るには、かなりの努力が必要
更新:2018/10/17
[転職]こんにちは!Kaorunです。いつもお仕事お疲れ様です!
看護師が転職して小さい病院から大きい病院へ移ることについて、今回はお話しましょう。
「今働いている病院は小さくて、色んな症例を経験することが出来ない……もっと大きい病院でバリバリ働いてみたい」
「大きい病院はお給料も高いって聞いたから、今の小さい病院から大きい病院に移りたい!」
「小さい病院は、スタッフが少ないから何でも一人でしなきゃダメ。大きい病院はナースが沢山いるから、効率的に仕事ができそう」
そんな声を良く耳にします。
確かに大きい病院で働く事は、看護師の憧れなのかもしれません。
でも、看護師として小さい病院から大きい病院へ転職するのは、思っているより大変なんです。
小さい病院から大きい病院へ移る際の注意点について、色々とお教えしちゃいます!
看護師が転職して小さい病院から大きい病院へ移りたいのはスキルアップのため?
看護師が転職して小さい病院から大きい病院へ移りたい場合、理由はどういったものなのでしょうか?
看護師の資格を取り、大きい病院へ就職した後に小さい病院へ転職した人、またはそのまま小さい病院へ就職した人と、看護師になってからの就職先は様々です。
ほとんどの看護師は、資格取得後大きい病院に就職し、ある程度の技術を身に着けてから小さな病院へ移る傾向にありますが、中には小さい病院へ就職したものの、様々な事情から大きい病院へ移りたいと考える人もいます。
では、どうして小さい病院から大きい病院へ移りたいと考えるのか、実際に転職を考えている人の話を聞いてみましょう。
- 看護師として働くうえで、大きい病院で経験を積みたい
- 向上心のない職場ではモチベーションが上がらない
- 大きな病院でキャリアアップしたいし、お金も欲しい
- 大きい病院で働く事のメリットとは
看護師として働くうえで、大きい病院で経験を積みたい
向上心のない職場ではモチベーションが上がらない
大きな病院でキャリアアップしたいし、お金も欲しい
大きい病院で働く事のメリットとは
このように、小さい病院から大きい病院へ移ることを考える人は、大きい病院では次のようなメリットがあると思っています。
- 研修制度が充実しているためキャリアアップができる
- 症例数が多いので色々な経験ができる
- 最先端の医療が経験できる
- お給料が良い
- 看護に対する姿勢が前向き(レベルが高い)
確かに、大きい病院は病床数が多いので様々な症例に関わる機会が増えますし、大学病院などは三次救急を扱っていますので最先端の医療を経験する事もできます。
研修制度も充実していて、キャリアアップを目指すスタッフが多いので、看護に対する姿勢も前向きな印象を受けます。
ただし、お給料に関しては、基本給が高い訳ではなく、残業が多いために手取り額が多い病院が多いので、注意が必要です。
→できれば、小さい病院から大きい病院に移りたい! という方はこちらをチェック!
看護師が転職で小さい病院から大きい病院へ移るのが難しい理由
看護師が転職して小さい病院から大きい病院へ移りたい場合、その難易度はいかほどなのでしょうか?
小さい病院で働いていて、そこから大きい病院へ移りたいと考えている人は意外にたくさんいます。
しかし、500症以上の大規模病院は、日本国内の全病院数8605病院のうち、わずか456病院で、全体の約5%しかありません。(H23年の厚労省のデータより引用。今現在は一層減少傾向にあり。)
その上、大規模病院のほとんどが首都圏に集中しているため、大きい病院で働きたいと思っても、中々受け入れ先が少ないと言う現状があります。
- 大きな病院は労働力が命!年齢制限もある
- 大きい病院へ中堅層として入職するのは負担がかなり大きい
- 中途半端な大規模病院へ入職するのは危険が高い
大きな病院は労働力が命!年齢制限もある
ベッド数500床以上の大きな病院の場合、付属の看護学校や実習先として提供をした看護学校から沢山の新人看護師が入職してきます。
そのため経験年数の若い看護師が多いという特徴があります。
要するに、一人あたりの基本給が安いので、数多くの看護師を雇用でき、マンパワーを充足させている傾向があります。
転職に関しても、大々的には年齢を制限していませんが、実際の所は35歳を過ぎると雇用は難しいと言われています。(一人当たりの賃金が上がるため)
以前は専門資格や認定資格を持っていると、年齢が35歳越えでも雇用していましたが、最近は専門や認定の資格を持った看護師が増えましたので、必ずしもそうとは限りません。
要するに小さい病院から大きい病院に移ることが出来るのは、若くて夜勤でも何でもバリバリにこなせるナースか、その時々で必要な専門や認定資格の所有者、もしくはヘッドハンティングのみだと言っても言い過ぎではないでしょう。
大きい病院へ中堅層として入職するのは負担がかなり大きい
看護師経験が5年以上~10年前後の中堅看護師層は、女性の出産・育児の全盛期という事もあって、どの病院でも層が薄いという特徴があります。
小さい病院の場合、卒後10年以上の看護師が多くいるため、さほど問題にはなりませんが、大きい病院の場合、少ない中堅ナースにかなりの負担がかかることになります。
勿論、小さい病院から大きい病院へ移ることで自分が勉強し直さなければいけない事がある中で、後輩の指導や委員会、看護研究や学生の指導など、しなければいけないことが津波のように押し寄せてきます。
小さい病院から大きい病院へ移った中堅層のナースが、あまり長続きせずにすぐに辞めてしまうのは、こういう所から来ているのかもしれません。
中途半端な大規模病院へ入職するのは危険が高い
実は、病床数500床以上の大規模病院の場合、大学病院などの超大規模病院は比較的安心ですが、それ以外の病院に隠れブラック病院が多い事が懸念されています。
一見、知名度はそこそこあって、看護師の数も足りているように見え、入院患者も多いので気付きにくいのですが、実は経営状態が芳しくなく、職員への待遇が悪いという性質の悪い隠れブラック病院が多いんです。
それこそ入職してみて驚くなんて事になりかねませんから、移る際は細心の注意が必要です。
→隠れブラック病院について詳しく知りたい!という方はこちらをチェック!
→できれば、小さい病院から大きい病院に移りたい! という方はこちらをチェック!
看護師が転職で小さい病院から大きい病院へ移る際の注意事項
看護師が転職で小さい病院から大きい病院へ移りたいと考えるのは、キャリアアップがしたいとか、多くの症例に関わりもっと看護経験を積みたいとか、最先端の医療を経験したいとか、お給料を上げたいなど、本当に様々な理由があるようです。
しかし、自分がどうして大きな病院へ移りたいと考えているのかを、漫然ではなく、しっかりと明確化してから方向性を決めないと、後悔する事になり兼ねません。
- 大きい病院へ移る際の注意事項
- 本当に大きい病院の方が良い?
- もう一度何のために大きい病院へ移りたいかを精査し直す
- こんなはずじゃなかった!……が多いハリボテの大病院
- 同じく大きい病院へ移るなら超大規模にこだわるべき
大きい病院へ移る際の注意事項
大きい病院へ移る際は以下の事に気を付けましょう。
- 基本給が今いる病院よりも良いか
- 夜勤手当・調整手当など各種手当は今と比べてどうか
- 平均残業時間はどれぐらいか(サービス残業についても確認)
- 休みが完全週休二日制か
- 有休消化率はどれぐらいか(70%以上が理想)
- 食費補助、家賃補助、交通費全額支給などはきちんとしているか
- 教育体制はどうか(キャリアアップ支援制度の有無)
最低でもこれらの事は確認をしておいた方が無難です。
平均残業時間については、表面上の残業時間よりもサービス残業が多いケースがありますので、注意が必要です。
本当に大きい病院の方が良い?
小さい病院から大きい病院へ移りたいと考えている人は、今の環境について何らかの不満や疑問を持っている人が殆どだと思います。
しかし、今の小さい病院は給料が安くて嫌だから大きい病院の方がいいと漫然と思っている場合や、大きい病院は研修制度が充実していて、キャリア支援がもの凄く充実しているだろうと思い込んでいる場合は要注意です。
病院は大きければ給料が高いわけではなく、実は、今あなたがいる病院がたまたまそうなだけかもしれません。
夜勤手当や調整手当などは、実は小さいほうが高い事が多いのです。
キャリア支援に関しても、病院が全て補助金を出してくれるわけではありません。
大きい病院の場合、研修参加時は自分の有休を使い、費用も勿論自分持ちです。
しかし、小さい病院はこれから先自院に貢献してもらうことを条件に、研修参加は出張扱いにしてくれたり、研修費や教材費も全て病院側で持ってくれる所もあります。
実の所、この差は大きいです。
もう一度何のために大きい病院へ移りたいかを精査し直す
入院患者の多い病院はそれだけ症例数も多いので、様々な症例に出会え、経験値もアップする事は間違いありません。
しかしながら、大きい病院の場合、本当に学ぶ姿勢で移らないと、業務の忙しさと勉強量の多さで自滅しかねません。
小さい病院で働いていたときは、ある程度時間にゆとりがあり、その中でもっと学んでいきたいと思いついたのかもしれません。
しかし、大きい病院に移り、仕事量が多くなる中で自分の時間を使って勉強をするのは、かなり大変なのです。
自分は大きい病院へ移って何がしたいのか、何を望んで敢えて忙しい大規模病院へ移るのかを今一度見つめ直してみる事をお勧めします。
こんなはずじゃなかった!……が多いハリボテの大病院
私の大学病院時代の友人が、地方の200小規模の病院に移った際、最初は新鮮で面白かったようですが、その病院の組織体制や教育体制に疑問を感じ出し、結局、5年後に同地方の680床の大病院に再度移りました。
しかし、規模の大きい病院は大学病院並みに体制が整っているかと思いきや、しっかりしていたのは上辺だけで、その内情は悲惨なものだったとか……。彼女は驚いてすぐにまた転職をしてしまいました。
彼女は、「病床数だけでその病院を信用しちゃダメ!所詮はハリボテのトラよ!」と怒りまくってました。
彼女が転職した3年後、その病院は経営破綻して大きなグループ病院に買収されたそうです。
自分がそうなったらと考えると、悲惨ですよね……。
同じく大きい病院へ移るなら超大規模にこだわるべき
少し前の所でもお話ししましたが、同じ大きい病院でも、病院の内情は様々で、本当にあなたの希望に沿った病院もあれば、そうではない隠れブラックの病院も潜んでいます。
大学病院などの超大規模であれば、給料が高いと言えるかもしれません。
しかし、中途半端な大規模では逆に平均並だったり、本当は基本給が安いのに残業代で手取りが多く見える所などもあります。
もし、あなたが大きな病院を希望する理由が給料だけの問題なら、小さい病院でもお給料が良い所は沢山ありますので、小さくてもお給料が良い所を探すべきです。
大きい病院へ移る理由が自らのスキルアップを考えたためなら、超大規模にこだわって探しましょう。
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看護師が転職で小さい病院から大きい病院へ移る際は転職コンサルタントを利用しよう
看護師が転職して小さい病院から大きい病院へ移りたいケースについて詳しく説明してきましたが、いかがでしたか?
大きい病院へ移る際は、基本給や各種手当が今いる病院よりも良いか、平均残業時間はどれぐらいで、サービス残業はどれぐらいしているのか、休みはきちんと取れるのかなどの待遇面をきちんと確認しなければならないこと、また、自らのスキルアップを望んでいる人は、病院の教育体制やキャリア支援の有無を確認した方が良い事がお分かり頂けたと思います。
- 今さらだけど、小さい病院にも魅力はある
- それでもやっぱり大きい病院へ移りたいという時は……。
今さらだけど、小さい病院にも魅力はある
大きい病院には大きい病院なりの、小さい病院には小さい病院なりの魅力があります。
今あなたがいる小さい病院は、様々な問題を抱えているのかもしれません。
だからと言って大きい病院へ移れば、その問題がすべて解決するかといえば、そんな単純な事ではないはずです。
その点小さい病院は、看護師の人数が少ない分、色々とフォローをしてもらえますし、一人のスタッフとして大事に扱ってもらえていると感じる事ができます。
それはある意味小さい病院ならではの魅力と言えるのではないかと思います。
小さい病院でも、お給料の良い所や積極的に勉強ができる所は沢山あります。
大きな病院で無理な冒険をしなくても、小さい病院で自分が望む環境を手に入れることが可能です。
「でも、そんな所、どうやって見つけるの?」という方は、迷わず転職サイトの転職コンサルタントに相談してみて下さい。
きっとあなたの力になってくれるはずです。
それでもやっぱり大きい病院へ移りたいという時は……。
「それでも私は小さい病院から大きい病院へ移りたい!」と考えている人は、中途半端に大きい隠れブラックの病院へ誤って入らないよう、くれぐれも注意が必要です。
「でも、研修のカリキュアラムやキャリア支援制度に関してなら聞けるけど、詳しいお給料の詳細やサービス残業がどれぐらいあるのかなんて聞いたら、きっと生意気だと思われて採用してもらえなさそう……」と躊躇してしまう人は、転職コンサルタントに情報収集を依頼してみましょう。
転職コンサルタントなら、お給料の詳細や各種手当の額、教育体制や有休取得率、平均残業時間数…特にサービス残業の有無などを、事前に転職先に確認をしてくれます。
あなたがどういう仕事環境を探しているのか、詳しく相談に乗り、あなたの手足となって新しい職場探しに協力してくれます。
もし、小さい病院から大きい病院への転職を考えているなら、一度、転職のプロに相談してみてはいかがでしょうか?
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執筆者情報
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