看護師の異動先が合わないで辞めたい!そのストレスはハンパじゃない
公開:2019/06/21
[悩み]こんにちは!Kaorunです。今日もお仕事お疲れ様です!
「勤務異動ってしなきゃダメなの?」
「どうしても断われないの?」
「異動先が合わなかったらどうすればいい?」
せっかく慣れた病棟から勤務異動で別の場所に移るのは、精神的にかなり苦痛ですよね。
ましてや異動先の雰囲気が悪く働き辛かったりしたら、もう気分は最悪です。
続けていけるかどうか、不安になってしまいます……。
看護師側に異動の拒否権はあるのか、勤務異動した先が合わなかった場合はどうしたらいいのでしょう?
知りたくても中々人には聞けませんよね?
今回は、そんなあなたのために、勤務異動の諸事情と困ったときの対策について詳しく解説してみたいと思います。
目次
看護師の勤務異動は何月に何年目に行われるのか?
勤務異動は毎年、何月に行われるのか?
看護師の勤務異動は、病院の規模や運営方針によっても異なりますが、病院全体での実施は年1~2回のペースで行われます。
春(3~4月)と秋(9月~10月)に実施する所が殆どですが、春の勤務異動が新人看護師の採用にあわせて比較的大規模に行われ、秋の異動が小規模な場合が多いです。
何年目に行われるのか?
看護師の場合、同部署内(病棟や科)での継続勤務が3~5年になると、勤務異動の辞令が出る事が多く、早い人では1~2年、長い人では7~8年と、異動事情によって個人差が出てしまうのも特徴ですね。
看護師の勤務異動が行われる理由
勤務異動を行う理由は以下のようになります。
人員調整(看護基準上の人数合わせ)のためにされる異動
病院の収益のひとつに看護基準別の診療報酬があります。
看護師の数が一人でも足りていなければ、病院が申請している看護基準に満たないとされ、数千万から数億円の返還金が発生します。
これは、正直言って病院の死活問題です!
そのため、人員調整のための勤務異動は病院にとって必須とも言えるわけですね。
各部署の必要度に合わせたマンパワーの調整
病棟内の看護度や介護度は、診療科や入院している患者層によって異なります。
看護基準上の人数が足りていても、必要なマンパワーが足りていないと、現場で働くナースの不満や医療事故の原因にもなりますので、定期的な調整が必要になります。
また、学生指導や教育が出来る人、認定看護師や専門看護師など、各部署に必要な能力を持った要員を配置する事も、異動の際には考慮されています。
「異動なんて単なる数合わせでしょ?!」
……と思っている人も多いと思いますが、実は緻密な計算がその裏にはあるのです!
看護師個々の能力に応じたキャリアアップ向上を目的としたもの
医師とは異なり、看護師の場合はオールマイティさが売りになります。
いわゆるジェネラリストナースになるためには、様々な場所での経験が必要になる訳です。
看護師個々のモチベーションアップや知識力・技術力の向上を図り、キャリアアップをする意味でも、定期的な勤務異動は必要なんです。
各部署内の人間関係の調整
正直言って、これが異動の際に一番頭を悩ませる案件です。
患者さんや他部署からのクレームの多いナースや、居るだけで病棟内の雰囲気が悪くなるナース、人間関係の構築が下手でトラブルが絶えないナースは、正直どの部署でもお荷物になっています。
そういったトラブルを回避する意味や、各病棟スタッフの負担軽減を図る意味でも、勤務異動はあります。
どの部署にも手をわずらわされる問題児はいるので、その問題児たちを部署間で定期的にトレードする事もあります。
ただし、異動させられる当事者ナースはそもそも自分が問題行為を起こしていると言う自覚がありません。
なので、すぐに「これって左遷ですか?」とか、「個人の意思に反する異動はパワハラじゃないですか?」と看護管理室に乗り込んできたりします。
実際、異動させる側はあくまでも環境調整のつもりなので、左遷でもパワハラでもないのですが、異動させられるという事実が気に入らず、勤務異動の際に異論を唱えてくる看護師は結構いるんです。
看護師は勤務異動を拒否できるのか?
勤務異動を考える側は、看護師個々の雇用形態から継続勤務年数、ラダーレベルや能力値、所持している認定資格や管理能力の有無も交えて精査をし(一応、全部データ化しています)、各部署のマンパワーのバランスを考えてから勤務異動を最終決定しています。
…にも関わらず、それに従えないという看護師が出てきてしまうと、一人を調整するだけでなく、全体をもう一度見直さなければならなくなります。
また、一人でも異動に否を唱えた人を認めると、つまり拒否できてしまうと「あの人が異動せずに済んだんだから、私だっていいでしょ?」というナースが次から次へと湧いてきます。
そうなってしまうと、勤務異動そのものが成り立たなくなってしまう訳です。
以前、某有名大学病院で、『個人の意思を尊重した勤務異動を実行する』という信念を持ち、それを実施した看護部長がいました。
しかし、結果は悲惨たるもので、人気のない病棟を希望する看護師がおらず、一部の病棟を閉鎖する騒ぎにまでなりました。
以上のような経緯から、勤務異動に異論を唱える人がいても、よほどの理由が無い限りは異動の辞令を撤回する事はありません。
つまり、看護師は勤務異動を拒否することはかなり難しいです!
看護師の異動先が合わないで辞めたいと思う理由
勤務異動先の仕事内容や人間関係が合わないと、それは看護師にとってかなりのストレスになります。
ようやく覚えた仕事も、部署が変われば勉強しなければいけませんし、慣れ親しんだ人間関係もまた一からやり直さなければならないので、最初の数ヶ月はかなり精神的に負担がかかります。
最大の問題はドロドロの人間関係
そもそも、どうして人事異動が必要になるかと言うと、その根本的な原因は『辞める人がいるから』です。
看護師が辞めれば、辞めた部署には人員の補充が必要になります。
そして、看護師が辞める大きな理由のひとつが人間関係です。
具体的には、以下のような人間関係が原因で、多くのナースが辞めています。
1)スタッフや医師からのいじめや嫌がらせがある
2)派閥(グループ)間でのいがみ合いが酷い
3)男性職員や(医師や看護師)患者からのセクハラ
4)雰囲気に馴染めず、孤立してしまった
このようなドロドロの人間関係がもとで体調を崩してしまい、耐え切れずに辞めてしまう看護師が、意外に多いのです。
異動先の仕事に興味が持てず、ミスが増える
勤務異動によって診療科が変われば、その部署ごとの新しい知識や技術を新たに身に付けなければなりません。
処置や検査の介助方法、オリエンテーションや患者様の観察ポイントまで、様々な点が変わってくるので、そのひとつひとつを身に付けて行くのは大変です。
そのような状況の中で、もし、配属された部署の仕事内容に興味が持てなかったらどうなってしまうでしょうか?
やる気が出ないために些細なミスが増え、モチベーションもどんどん下がってしまいます。
異動先の仕事や診療科に興味が持てないというのは、実はとても辛い事なんですね。
看護師が異動先が合わないから辞めたいと思ったらどうするか
ここからは、異動先の人間関係がドロドロだったり、仕事内容に興味が持てずに、辛い、辞めたいと思った時に、どうしたら良いかを説明していきましょう。
異動先がどうしても合わないという時の解決策
異動先が自分に合わず、辛くて辞めたいという時は、一体どうしたら良いのでしょうか?
その解決策として、具体的には次の3つの方法があります。
- 師長に相談する
- 人事や看護部長に相談する
- 退職して転職する
師長に相談するのはファーストステップ
まず、異動先の師長に相談するのは、業務が覚えられない時や人間関係で困っている時です。
その上で改善策を提案してもらい、試してみてもダメなら、「私はここではやっていけそうもない」という事を伝えておきましょう。
人事や看護部長に配属先を変えてもらえないかを打診する
ファーストステップとして師長に相談してもダメだった場合は、人事や看護部長に相談し、配属先を変えてもらうという方法もあります。
勿論、その希望が通る場合もありますが、働いている場所によっては、希望が通らない所の方が多いのもまた事実です。
意外にドライな管理職
異動先が自分に合わずに辛い、どうにかして欲しいと師長や看護部長、人事部長に相談をしたとしても、正当な理由が無ければ取り合ってもらえません。
「あの病棟の雰囲気が合わない」とか、「○○さんとウマが合わない」というだけではダメです。
子育てや介護を理由にしたり、キャリアアップのための勉強をしたい…等の理由を挙げても、異動を取りやめてもらったり、異動先を変えてもらう事は難しいです。
ある程度は異動先で働いてみて、メンタル的に追い込まれて『うつ病』になりそうだと強く訴えるのが一番有効ですが、場合によっては、受診しろ、もしくは診断書を持って来いと言われて終わる場合もあるので、これも絶対ではありません。
最終的には逃げるが勝ち
異動先の人間関係がドロドロで自分に合わず、ストレスだらけでしんどくても、人事異動だけは中々思う様にならないのが現状です。
師長や看護部長、人事部長に相談をしてもダメな場合は、最終的には逃げるが勝ちです。
自分を守るために、思い切って転職してしまいましょう。
新しい仕事を探す気力や時間が無かったら、転職サイトの転職コンサルタントを利用すると便利です。
転職コンサルタントなら、あなたが望む条件の仕事をすぐに探してくれます。
気になる人間関係についても、しっかり情報収集してくれますから安心ですね。
勤務異動先がどうしても合わなくて辛いと言う人は、メンタル的に参ってしまう前に、ぜひ転職コンサルタントに相談してみて下さい。
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執筆者情報
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