潜在看護師の復職は難しいと不安?実は意外にしやすかった!
更新:2023/04/08
[転職]こんにちは!Kaorunです。いつもお仕事お疲れ様です!
看護師が復職をしようと思った時、様々な不安が付きまといます。でも最近の復職は、様々なサポートが従実していて、とても簡単にできるんですよ?
看護師の復職支援は、国を挙げて推奨している
ここ数年、大学の看護学部や看護学科の新設が増え、看護師の資格を取得する人も大幅に増えました。
……にも拘わらず、ずっと看護師不足だと言われているのは、一体どうしてなのでしょうか?
それはせっかく看護師の資格を取って就職をしても、すぐに看護師を辞めてしまい、その後中々復職できない方……いわゆる「潜在看護師」が増えているからです。
潜在看護師が増える理由
看護師の仕事は、とにかくキツイです。些細なミスで患者の命を危険にさらしたりしないように、終始神経を張り詰めていなければなりません。
おまけに仕事の内容は決して綺麗なものではなく、感染症の危険といつも隣り合せです。
右を向いても左を向いてもストレスばかりで、テレビのドラマなどでは白衣の天使だとか、彼女や嫁にしたい職業ナンバー1だと持て囃されていますが、現実はそんな生易しいものではありません。
中には資格があれば失業することは無いからとか、ふつうのOLよりお給料が良いとか、現実的な理由で看護師の仕事を選択した人もいるでしょう。
ですが、厳しい現実を知ってしまうと、とてもこの仕事を続けていけないと思ってしまいます。
精神的にも身体的にもどん底で退職した人は、もう二度と看護師なんてやりたくないと思うでしょうし、復職したくても、もう医療の進歩についていけないだろうと諦めてしまっている人がほとんどなのではないでしょうか?
潜在看護師はナント国内に71万人!
看護師はその95%が女性と言われるほど、圧倒的に女性が多い職種です。ですから仕事を辞める理由としては、やはり結婚や妊娠・出産・子育てなどの理由が多いのも事実です。
厚生労働省の調査では辞めた理由としては出産や育児が22%と最も多く、次いで結婚が18%となっているほどです。
この潜在看護師は現在約71万人もいて、このうちの1%でも復職してくれれば、看護師業界はどれだけ助かることでしょうか。
潜在看護師を復職させるための制度が始まった
高齢化がどんどん進んでいる日本では、平成37年には看護職員が196~206万人必要だとされています。
しかし、少子化がどんどん進んでいる中でその人材を確保するのはとても難しく、計画通りに看護師数が増加しても、最終的には3万人から13万人の看護師が不足するとされています。
そのため、国はこの71万人の潜在看護師に何とか復職してもらおうと考えました。
そこで、厚生労働省は看護職員確保のために、潜在看護師を復職させるための潜在看護師復職支援という制度を開始したんですね。
看護師の復職支援のための制度とは、具体的にどういうものなの?
「看護師等の人材確保の促進に関する法律」が平成27年10月1日から施行され、その中にこの「復職支援」という項目があります。
今のまま何も対策を講じなければ、日本の医療は働く人が足りずにいずれ崩壊してしまいます。
日本の医療制度を根本から揺るがしかねない人材不足を解消するために、H26年に「医療介護総合確保推進法」という法律が公布され、それに基づきこの復職支援への取り組みが具体的に開始されました。
正直言って、「ようやく国が動いてくれたか…」という出遅れ感も個人的には否めなかったのですが、それでも具体的な取り組み法を提示してくれたことは、素直に良かったと喜んでいます。
復職支援としては、看護師等免許保有者の届け出制度とナースセンターの設置、ナースセンターとハローワークの連携強化など、大きく3つの支援が実施されています。
その1.看護師等免許保有者の届け出制度
復職支援の1つとして、まずは潜在看護師の人数や状況を把握するため、看護師・保健師・助産師・の免許を持ち、仕事をしていない方の届け出をしてもらう制度を設けました。
免許を持ちながら仕事をしていない方は、全て最寄りのナースセンターに届け出なければいけなくなった訳ですね(努力義務ではありますが……)。
ナースセンターが近くにない場合は、スマートフォンやPCから届け出サイト「とどけるん」へアクセスし、必要事項入力するだけでもOKです。
その2.ナースセンターの設置
ナースセンターは文字通り看護師等の資格を持つ人のために、様々なサービスを提供する場所です。
中央ナースセンターと都道府県ナースセンターの2種類があり、中央ナースセンターについては日本看護協会が厚生労働省から、各都道府県ナースセンターは都道府県の看護協会が都道府県から指定を受けて運営をしています。
eナースセンターの管理・運用は中央ナースセンターが実施しており、看護職へ無料で職業を紹介するナースバンク事業や再就職支援の研修などを、都道府県ナースセンターが行っています。
ちなみにナースセンターでは、看護師等の資格取得や各種奨学金・助成金などについての情報も詳しく案内してくれます。
看護師の資格を取りたいという准看護師の方や、キャリアアップを図りたいという方は、こちらに相談してみるといいですよ?
その3.ナースセンターとハローワークの連携強化
こちらはナースセンターとハローワークの連携により、看護師等への就業を希望する人と地域の医療機関等とのマッチング強化を実施するものです。
簡単に言うと、看護師の仕事をしたいと復職を希望している人に求人情報を提供したり、ハローワークのスペースを活用したナースセンターによる巡回相談の実施(要するにナースセンター職員がハローワークに出張して復職の相談に乗るということ)や、医療機関等を対象とした求人促進支援などがあります。
以前は全く見受けられなかった、国の本気を感じます。もっともっと、より一層、力を入れて欲しいものですね。
今、看護師復職支援研修がスゴイ!
潜在看護師を復職させるために、厚生労働省が各都道府県の看護協会に働きかけ、ここ数年、様々な場所で看護師復職支援セミナーなるものが開催されるようになりました。
この看護師復職支援セミナーとは、色々な理由で看護師の仕事から離れたものの、看護師の仕事に戻ろうかな……と思いつつ、復帰することに対して不安を持っている方を応援する支援プログラムなんです。
具体的な復職支援セミナーの内容
復職支援セミナーは、ほとんどが1日だけでなく、5~7日のコースで本格的にセミナーを設けています。
1日目は基本的な講義がメインですが、2日目以降は採血や輸液・注射、トランスや薬の知識など、実に様々な講義や演習を取り入れてくれています。
実際に病棟での実習もできますので、忘れてしまった感覚を取り戻すには最適ですね。
地域の医療施設と連携した看護師復職支援セミナー
各都道府県の看護協会の企画で看護師復職支援セミナーが実施されていますが、その地域によって、看護師復職セミナーの実施(実習や研修の受け入れ)をしてくれる病院数に大きな差があります。
どの地域が一番多いかと言うと、ダントツ1位はナント!大阪です。次いで神奈川、東京、千葉と続きます。ちなみに同じ関東圏でも埼玉は大阪の1/7と極端に少ないようです。
病院で行うセミナーは最新の医療知識や技術について学ぶことが出来るという、大きな利点があります。
ほとんどの場合は、参加費が無料です。
たまに資料代として1,000円ほど必要になることもあるようですが、内容を考えたら激安ですよね。
ナース人材バンクやマイナビ看護師などの人材サービスでは、復職支援サービスを行っている医療機関をサイトから検索できますので、是非利用してみて下さい。
e-ラーニングを活用したネットセミナーまである
また、最近の医療施設は、看護師教育の教材としてe-ラーニングを導入している所が多くあります。
そういう施設に復職をする場合、看護師復職ネットセミナーなどで、事前に学習をすることも可能です。
e-ラーニングの良い所は、自分の好きな時間に好きな項目の学習が出来るという事です。
内容も最新の技術を詳しく映像で解説してくれているので、とても分かり易くてお勧めです。
看護師として復職したい場合、長く続けられる秘訣って何?
看護師の復職支援がとても充実して来たのは、本当にここ数年です。
正直、ここまで丁寧に教えてくれるの?と驚くほど、充実した内容です。
ブランクが長くて、医療や看護に対する知識や技術についていけるのかと不安になったり、若い頃のように体が動くかと不安になることもあるでしょう。
でも、それらの悩みも、研修やセミナーを受ける事で解消されて、前向きな気持ちになるのは、間違いなしです。
就職先はあくまでも無理をせずに選ぶことが大事
辞める前はバリバリ最前線で仕事をしていたから、今度もまた最前線で頑張りたいと考えている方もいるかもしれませんが、実は人の体はそんなに簡単に動くものではありません。
ましてや最前線は最新式の医療機器が導入されているので、ブランクが長いと、正直機械操作だけでパニックになってしまうでしょう。
せっかく看護師として復職しても、仕事を始めてまた時間がなくなり、そのせいで余分なストレスを抱えて辞めてしまっては本末転倒です。
ですから就職先はあくまでも自分に正直になり、長く続けられそうな無理のない職場を選ぶことをお勧めします。
ワークライフバランスという考え方
「それじゃあ、やっぱり復職なんて難しいんじゃない?まだ子育ても途中だし、これからは親の介護だって必要になるかもしれない……。自分の時間だって少しは欲しいし……」と言う方もいるでしょう。
そんな人にお勧めなのは、ワークライフバランスという考え方です。
育児と仕事の両立、介護と仕事の両立、自分の余暇時間の確保にはどうしてもタイムマネジメントと言うものが必要になります。
要するに仕事に比重をかけすぎるのではなく、残業時間を減らし、様々な公共システムを利用して、必要な時間を捻出して無理せず働くという考え方です。
看護師のワークライフバランスを実現させるための福利厚生
どんなに頑張ったところで、育児や家事、介護と言った問題は自分一人だけでは解決できません。
しかし、そういう仕事以外の責任が、女性には大きく圧し掛かってきます。
ワークライフバランスを実現させるための手段として、職場の福利厚生というのが大きな役割を果たしてくれます。
例えば、妊娠による体調不良の際に休暇がもらえるマタニティ休暇や、産前産後休暇に育児休暇、出産後に復帰した際に労働時間を1~2時間短くしてもらえる短時間勤務制度や施設内託児所や保育園などは、最近多くの施設が福利厚生として導入しています。
また高齢の親を介護する際の介護休暇も導入している施設が増えているんですね。
看護師は私生活でも自己犠牲の精神がいっぱい
看護師はその仕事の性質上、どうしても自己犠牲の精神が前面に出てしまいがちです。
患者さんのためとか、他のスタッフに迷惑をかけるからとか、何かと遠慮して休暇を取りません。
そうやって頑張りすぎることで、最終的には自分が参ってしまいます。でも、そういう古い考え方はもう捨てましょう!
プライベートを充実させるために定期的にリフレッシュ休暇を取ったり、仕事上で生じるストレスや悩みをカウンセラーに相談して解消することも、決して恥ずかしい事ではありません。
メンタルヘルスケアの一環として、このカウンセリング費用を職場が負担してくれる制度もありますので、是非利用しましょう。
仕事を続けながら、自分の人生も充実させていくのが、やはりベストといえますね。
復職を考えたら、転職サイトを利用すると上手くいく
「そんなに復職支援のサポートが充実しているなら、復職してみようかな?」「でも、仕事と私生活の両方を充実させられる職場なんて、やっぱり探すのは難しいんでしょう?」と、実際に仕事を探すとなると、それはそれで大変ですよね?
そんな時に便利なのが転職サイトです。
ナースバンクでのサポートはあくまでも復職を支援するものですから、就職する際の細かい条件の確認や、待遇の確認まではしてくれません。
それに対して転職サイトは、復職をしたいナースのために様々なサポートをしてくれます。
事前に研修を受けたければ、研修を開催している団体や病院などの情報を提供してくれます。
他にも、あなたが今後どういう条件で復職を希望しているかを親身に聞いてくれて、その条件に合う職場を捜し、復職支援がどの程度充実しているかなども事前に情報収集してくれます。
これらの作業をすべて自分でしようと思うと、かなりの重労働ですから、本当に助かりますよね。
看護師の復職を考えているなら、迷わず転職サイトに登録して、転職コンサルタントに相談するのが一番の近道といえるでしょう。
あなたのXデーに備えて看護師転職サイトに登録しておこう!
看護師転職サイトのおすすめ
【1位】:マイナビ看護師
運営:株式会社マイナビ
マイナビ看護師は看護師の転職を一番確実に成功させてくれる、信頼性の非常に高いサービスです。専任担当者があなたの状況や希望を最大限に反映した形での求人紹介をしてくれます。
【2位】:ナース人材バンク
運営:株式会社エス・エム・エス
ナース人材バンクも、転職をサポートしてもらうのにオススメです。非公開求人も多く、思わぬ好条件の求人が見つかる可能性が高いですのでマイナビ看護師と併せて是非利用してみてください。
執筆者情報
- ナースの楽園は、厚生労働大臣から転職サポート(有料職業紹介事業)の許可を受けた(許可番号13-ユ-314851)株式会社ドリームウェイが運営するメディアです。転職サポートの経験を活かし、定期的なリライトや専門書を用いたファクトチェックなど、ユーザーに正確な最新情報を届けられるよう努めています。
最新の投稿
- 2022年12月21日給料看護師が年収500万円以上可の求人を選ぶ注意点は?基本4つと離職率!
- 2022年8月18日転職看護師が資格取得支援ありの求人を探す注意点5つ!
- 2019年7月1日悩み看護師の中途採用時は妊娠について聞かれる?それとも聞かれない?
- 2019年6月21日悩み看護師の異動先が合わないで辞めたい!そのストレスはハンパじゃない