バイタルサインのチェックは看護師にとっての基本。機械での測定に頼り切ってはいませんか?

バイタルサインのチェックは看護師にとっての基本。機械での測定に頼り切ってはいませんか?

こんにちは!Kaorunです。いつもお仕事お疲れ様です!

看護師の基本はバイタルサインをしっかりとチェックできること。

でも最近は機械に頼りっきりで、本当にバイタルサインをチェック出来ていると言えるのでしょうか?今一度、しっかりと振り返ってみましょう。

看護師にとって基本中の基本…バイタルサインを見極める

看護学校に入学し、まず最初に教わることがバイタルサインです。

ベテランナースの方には「今さらバイタルサインなんて、バカにしてるの?」と言われてしまうかもしれません。

ですが、バイタルサインをきちんと見極め、患者さんの異常を早期に発見できるかどうかは、看護師の腕にかかっています。初心に戻り、今一度バイタルサインについて見直してみましょう。

バイタルサイン測定が目的ではなく、見極められる看護のプロになるのが目的

そもそもバイタルサインって何か?すごく今更ですし、これを読んで「ほほう……そうだったのか?」なんて言う看護師はいないと思いますが、念のために確認をしますね。

バイタルサインとは患者の生命に関するもっとも基本的な情報で、P=心拍数、R=呼吸(数)、BP=血圧、T(KT・BT)=体温の4つの観察項目を言います。

最近はこれに意識レベルという観察項目を追加することもあります。

バイタルサインを測定する目的は、単に回数をカウントするという事だけではありません。

観察項目を頭の中に描きつつ、これらのバイタルサインをしっかりと見極められてこそ、真の看護のプロと言えるでしょう。

バイタルサインの正常値を復習しましょう

バイタルサインで変化や異常値を見つけるには、まず正常値をしっかりと知りましょう

案外、成人のバイタルサインの正常値は知っていても、子供の正常値を忘れたりしていることもあります。

子供は大人の倍近い脈拍数と呼吸数があります。念のために、再確認をしてみましょう。

1.脈拍

新生児:120~140回/分
乳児:120~130回/分
幼児:100~110回/分
学童:80~90回/分
成人:60~80回/分

運動、食事、精神的興奮、入浴などで増加します。

2.呼吸

新生児:40~60回/分
乳児:30~40回/分
幼児:20~30回/分
学童;18~22回/分
成人:16~18回/分
高齢者:18回/分以下

呼吸数は肺の大きさや胸郭の違いで、男性よりも女性の方が多く、年齢と共に少なくなります。

運動や精神的な興奮、また肥満などによって回数が増えます。寝ている間は減少します。

3.血圧

新生児:60~80/50mmHg
乳児:80~90/60 mmHg
幼児:90~100/60~65 mmHg
学童;100~120/60~70 mmHg
成人:110~130/60~80 mmHg

精神的興奮で上昇します。気候や気圧も血圧の変動に影響します。

4.体温

腋窩温:36.5~37.5℃
直腸温:腋窩温より0.5~1.0℃高いより
口腔御:腋窩温より0.4~0.5℃高い

運動や食事、入浴などで上昇します。貧血や加齢によって低下します。

正確に測定するための留意点

看護学生時代は、バイタルサインをチェックするその目標を良く聞かれたものですが、看護師としての仕事が長くなると、時間に追われてしまい、定時検温などは留意点などを疎かにしがちです。

運動直後や入浴後、食後などは、体温や脈拍は上昇しますので、最低でも30分は時間を置くのが基本です。

高齢者の場合の留意点としては、寝たきりの方などの場合、低体温になっていることが多いため、37.0℃でも発熱していることがあります。

体調を崩す前兆でもあるので、全身状態の観察を忘れないようにしましょう。

バイタルサインを測定する際、看護師のあなたは機械に頼りきってはいませんか?

看護師を長くしていると、日々の検温はルーチンワークとなっているので、検温の必要物品である体温計や消毒用品などをその都度患者さんに配布するのではなく、常に必要物品が患者さんのベッドサイドに準備されている施設も多いかと思います。

検温の時間になると、「お熱を測っておいてください」と声をかけ、患者さんが自分で測り終えた所で「お熱は何度でした?」と聞きながら脈だけ測る……なんて人もいるんじゃないでしょうか?

機械化されたバイタルチェックで、基本的な事が疎かになっていませんか?

それだけではありません。体温も脈も血圧も、全て電子化されているこのご時世、自分で脈を測り、ステートを使って血圧を測る看護師が少なくなっています。

ですから、バイタルサインを測定する順番は?その根拠は?注意点は?と尋ねられると、「えっ?!」と答えに戸惑ってフリーズしてしまう看護師が多いのも、悲しいことに事実です。

電子血圧計を使えば血圧も脈も自動で測定してくれますし、モニターを装着すれば、呼吸数まで全て自動で測定してくれます。SPO2の機械を使えば、酸素飽和濃度まで測ってくれます。

今の現状では誰が実施したとしても、機械が全部測定してくれるんですね。

だから基本的な観察を疎かにしてしまうと、バイタルサインをきちんと観ているとは言えないという事を頭に入れておきましょう。

忙しいのは分かるけど……声かけぐらいはしましょうね

先日見ていて驚いたのは、寝ていた高齢の患者さんに、看護師が何の声掛けもせずに電子血圧計を装着し、スイッチをONにしたまま点滴の残数を確認していたことです。(要するに、機械が血圧と脈を測定している間、自分は他の作業をしていた訳です。)

患者さんはいきなり血圧計で腕を締め付けられるわけですから、ビックリして目を覚ましました。

患者さんがビックリして目を覚ませば、当然バイタルサインは不安定になります。

それでは意味がありません。忙しいのはとても良くわかるのですが、バイタルサイン測定の手順として、きちんと声掛けしてから血圧計を装着しましょうね。

看護師にとっての落とし穴がいっぱい……機械で測るバイタルサイン

看護師になって最初の頃は、おそらく先輩に教えられ、脈拍測定はきちんと橈骨動脈に3指を当て、脈に不整はないか、怒張は均一かなどを1分間きちんと測定していた事と思います。

しかしいつの頃からか、血圧計に表示された脈拍数をそのまま記載し、自ら患者さんの脈をきちんと確認しなくなった……なんてことはありませんか?

モニター上は心臓が動いているのに、実は止まっていた?!

さっきまで期外収縮のアラートが鳴っていて、注意してモニターを見ていたのに、急にアラートが鳴らなくなりました。

ふとモニターに目をやると心電図としては正常な波形が出ています。

しかし、SPO2はどんどん低下……「あれ?」と気付いた時にはもう手遅れで、心肺停止状態だった。……という事例に当たったことはありませんか?

これは無脈性電気活動(PEA)で心電図が波形を出しているだけで、患者さんの状態としては心停止です。

厳密には寝室筋の収縮が無くなってはいないのですが、頸動脈などの主要な動脈で脈拍が触知できなければ心停止なのです。

すぐに人工呼吸と心臓マッサージを行う必要があります。「だって、モニターに波形が出てるんです!」なんて言ってる場合じゃあありませんよ?

こんな状況に遭遇しないためにも、日頃からモニターを装着していたとしても、脈拍がきちんと触れるか、患者さんの顔色やチアノーゼの有無等を、きちんと確認する必要があるんですね。

心電図モニターでは呼吸数を拾っていたが、実際は死戦期呼吸だった

心電図モニターは、正直に言うと万能ではありません。

拾えない不整脈が多く、実はとても不確実なものです。呼吸数も同じです。

心電図モニターは電極間の電気抵抗変化から呼吸数を測定していますので、ちゃんとした呼吸をしていなくても呼吸をしているように数を表示します。

呼吸状態観察時に注視点として気を付けなければいけないのは、チェーンストークス呼吸やクスマウル呼吸、失調性呼吸、そして死線期呼吸です。

チェーンストークス呼吸は重篤な心不全や脳疾患などで見られ、クスマウル呼吸は昏睡時や代謝性アシドーシス、尿毒症などで起きます。

また失調性呼吸は間もなく呼吸が停止する前兆であり、死線期呼吸に至っては心停止しているために即時に人工蘇生が必要になるんですね。

これらの呼吸はバイタルサイン確認時に見つけたら、直ぐに医師に報告が必要です。

看護師がバイタルサインをチェックする際の注意事項と予想される疾患について

既にバイタルサインの正常値については確認済みですので、次にバイタルサインが異常値だった場合に考えられる状態や疾患についてお話ししましょう。

体温に異常が見られた場合

1)38.0℃以上の発熱が続く場合(日内変動1℃以内のもの)
  結核、腸チフス、重症肺炎、化膿性髄膜炎など
2)37.0℃以下にならず、日内変動が1℃以上ある(弛張熱)
  ウイルス性感染症、敗血症、悪性腫瘍など
3)37.0℃以下になるが日内変動1℃以上ある(間欠熱)
  悪性リンパ腫、マラリア発熱期、2)と同様の疾患のケースあり
4)有熱期と無熱期を不規則に繰り返す
  胆道閉塞症、ホジキン病、マラリアなど

脈拍の異常

1)脈拍の増加
  発熱・脱水、貧血、甲状腺機能亢進症、低酸素血症、心臓に起因する頻脈・心不全など
2)脈拍の減少
  脳炎、頭蓋内圧亢進、房室ブロックなど

呼吸の異常

呼吸数だけではなく、深さやリズムの異常、SPO2の変化にも気を配り、呼吸に異常があった場合は、聴診器で呼吸音を確認しましょう。

気管支喘息や肺気腫などの場合はヒュー、ポーという音がし、間質性肺炎や肺水腫などはパリパリ・パチパチという音がします。

その他にもブクブクという音や低音のいびき音などにも注意します。気管支炎や閉塞性肺疾患などの可能性があります。

血圧の異常

血圧が高い場合は高血圧として心疾患や脳出血などのリスクに気を付けます。

血圧が低い場合は起立性低血圧や脳梗塞等に気を付ける必要があります。

突然の血圧低下(収縮期圧60mmHg以下)時には低血圧性ショックに気を付け、すぐに対応を考慮します。

やはり最後は看護師の観察力

SPO2で酸素飽和度が基準値以上あっても、呼吸状態や顔色に気を配ることが必要です。

熱がありSPO2が高めに出ていても、動脈血ガス分析では酸素濃度が低いなんてこともあります。

正直言って、長年看護師をしていると、機械ほど当てにならないと思ったことがしばしばです。

モニター画面や機械での測定に頼るのではなく、患者さんのバイタルサインをきちんと目で見て観察していきましょうね。

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